467: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 16:58:58.61 ID:wZGaJVR/o
no title

471: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:01:28.39 ID:wZGaJVR/o
no title

引用元: 『終末艦これショート』

472: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:04:16.88 ID:wZGaJVR/o

【ある泊地に一航戦と五航戦がおりましたとさ Chapter3/後編(終)】



――海上・空母機動艦隊――



赤城「……月がよく出ているわね。こんな日は、月を肴に一杯やりたくなります
……なんて」

加賀「赤城さん、飛龍じゃないんですから……」

瑞鶴「案外余裕ですよね……赤城さん」

金剛「まーま、リラックスするのはいいことデース。心の余裕は大切ネー」

瑞鶴「……今頃、川内達は敵と交戦中かー……」

翔鶴「首尾よく進めばいいのですが……」

金剛「……ウーン……これは勘ですけケドも……多分敵は、夜明けまでは
攻勢に出ないと思いマース」

加賀「あら、奇遇ね。私もそう考えていました」

赤城「今や敵艦隊は私達の艦隊の規模を超えています
……きっと、敵が取る行動は一つ」



赤城「真正面からの物量押し……」



瑞鶴「私達相手に力押しで勝てると思ってる訳? 舐めてるんじゃないの?」

赤城「……そこが狙い目よ、瑞鶴ちゃん」


473: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:06:38.31 ID:wZGaJVR/o

瑞鶴「え?」

赤城「慢心させるだけ慢心させてやればいい。その結果を私達が突き付けてやるまで」

加賀「……敵の油断はそれだけこちらの優位となる。簡単な話です」

赤城「そんな簡単な話が、かつての私達はわかっていなかったんですけどね……」

翔鶴(この人達の言葉だから……重みがある)

加賀「でも、もうかつての私達ではありません。

加賀「二度と繰り返したりしない……全力を以ってして敵艦隊に当たります」

瑞鶴「決戦の時は近い……か」

瑞鶴(今は川内達、第一夜間強襲艦隊が敵艦隊に奇襲を仕掛けてる……そして次は……)



瑞鶴は思い出す。数日前に行われた作戦の説明の模様を……。



――――――
―――




474: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:08:55.94 ID:wZGaJVR/o

――数日前。

――泊地・作戦会議室――



提督「まずはこれを見て欲しい。これは現在我が泊地が保有する戦力の全てだ」


《泊地保有戦力》

・戦艦
金剛 榛名
伊勢 日向

・空母
赤城 加賀 翔鶴 瑞鶴
龍驤 瑞鳳

・巡洋艦
最上 熊野
五十鈴 木曾 天龍 川内 神通

・駆逐艦
吹雪 初雪 叢雲 磯波
綾波 
雷 電
若葉
白露 時雨 村雨 夕立  
陽炎 不知火 黒潮 初風
朝潮 大潮 満潮 荒潮


提督「最前線となる我が泊地としては申し分ない戦力だ……が、しかし
……報告を聞いた者は知っていると思うが、敵艦隊は我々の数を大きく上回る」

提督「従って我々は個々の高い技量と練度、そして数多の戦略を以ってして
その戦力差を埋めなくてはならん。辛く厳しい戦いになることだろう」

提督「これから艦隊編成と作戦概要を説明するが、皆、しっかりと聞いて欲しい
国の命運、泊地の命運……そして何より、お前達の命運がかかっているのだから」


そう前置きをしてから、提督は今回行う作戦を艦娘達に話し始めた。



475: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:15:02.44 ID:wZGaJVR/o

提督「敵艦隊の現在地は上がってきた報告から予測できる。従って我々は
それを迎え撃つ、もしくは先手を取って攻める形になる訳だが……」

提督「正直な所、正面から敵艦隊とやりあっても、こちらの勝機はあまりないと
言っていい。いや、勝てないことはないかもしれんが……それを遂行する為の
被害を考えるとあまり得策とはいえんのだ……」

提督「そこで私が考えた作戦はこうだ。まず始めに戦闘を行うのは……夜だ」

川内「もしかして、夜戦!?」

提督「ふふ、さすがに川内は飛びつくのが早い。そう、夜戦だ」

提督「水雷戦隊で構成された艦隊で敵艦隊を突く。夜戦なら軽巡や駆逐でも
十分に勝機はある。そしてこれを務めるのは第一夜間強襲艦隊……旗艦は川内だ」

川内「やったーーー! 夜戦だーー! やっせん~♪ やっせん~♪」

瑞鶴「川内うるさい!」

提督「しかし川内、第一夜間強襲艦隊の目的は敵艦の撃沈ではない。あくまでも
敵艦隊の統率を乱し、艦隊行動を崩すことにある」

提督「深追いせず、できるだけ戦場を引っ掻き回すことに尽力しなさい」



◇第一夜間強襲艦隊◇

《旗艦》:軽巡洋艦 川内
駆逐艦 若葉
駆逐艦 朝潮
駆逐艦 大潮
駆逐艦 満潮
駆逐艦 荒潮




476: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:16:14.83 ID:wZGaJVR/o

提督「そして第一夜間強襲部隊に続き、別の側面からもう一つの艦隊で
敵に攻撃を仕掛ける。第二夜間強襲艦隊だ。旗艦は……神通」

神通「あの、ご期待に添えるかどうかはわかりませんけど……頑張ります」



◇第二夜間強襲艦隊◇

《旗艦》:軽巡洋艦 神通
駆逐艦 綾波
駆逐艦 白露
駆逐艦 時雨
駆逐艦 村雨
駆逐艦 夕立  




提督「第二夜間強襲艦隊は基本的には第一とやることは変わらない。がしかし、
第一夜間強襲艦隊は第二が来た時点で一度離脱する。つまり、第二夜間強襲艦隊は
第一夜間強襲艦隊を逃がす役目もある。たのんだよ」

神通「はい!」

提督「第二夜間強襲艦隊が場を引っ掻き回したらすかさず第一夜間強襲艦隊は反転
再び攻勢を仕掛ける。その間、第二夜間強襲艦隊は離脱」

提督「こうして深追いせずにヒット・アンド・アウェイで夜間は絶えず敵に攻撃
を仕掛けていく。敵艦の撃沈は重要視しなくてもいい。神通は探照灯を使わないように」

神通「うっ……わ、わかりました……」


477: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:18:45.57 ID:wZGaJVR/o
提督「こうして艦隊を乱した状態で敵は夜明けを迎える。そしてここからが
本番だ……まず前線は伊勢……お前さんが率いてくれ」

伊勢「わかりました。航空戦でも砲撃戦でもどーんと来なさい」


◇前線打撃艦隊◇

《旗艦》:航空戦艦 伊勢
航空巡洋艦 熊野 
 水雷戦隊
 《旗艦》重雷装艦 木曾
 駆逐艦 雷
 駆逐艦 電
 駆逐艦 叢雲
 《旗艦》軽巡洋艦 天龍
 駆逐艦 吹雪
 駆逐艦 初雪
 駆逐艦 磯波 


提督「前線艦隊は敵の攻勢を食い止めつつ、敵を押し込めるんだ。水雷戦隊を二手に分け、
なるべく勢いのある攻撃を仕掛けて欲しい。攻撃が外れた時の事などは考えなくてもいい
とにかくがむしゃらに攻撃するんだ……怒涛の攻勢に入ったかのように」

天龍「へへ、いいねー、そーいうの待ってたんだよ!」

木曾「俺の重雷装なら、そのまま敵を仕留めてしまうかもしれないけどなぁ?」


478: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:26:00.27 ID:wZGaJVR/o

提督「……そんな彼女達を援護するのは龍驤……お前が率いる航空爆撃艦隊だ」

龍驤「へ……? うちが旗艦?」


◇航空爆撃艦隊◇

《旗艦》軽空母 龍驤
航空戦艦 日向
軽空母 瑞鳳
航空巡洋艦 最上
 防空隊
 《旗艦》軽巡洋艦 五十鈴
 駆逐艦 陽炎
 駆逐艦 不知火
 駆逐艦 黒潮
 駆逐艦 初風


提督「日向は航空戦艦だが……、空の戦いではお前が一番適任だと思うのだが」

龍驤「そっかぁ……そかそか! へへーん、提督、中々いいセンスしとるやないか!」

龍驤「よっしゃ! うちの力、見せたるでー!」

提督「航空爆撃艦隊は航空戦力により味方を支援する。航空機は戦闘機と爆撃機中心だ。
制空権奪取の際には空母に対し急降下爆撃を行う事を頭に入れておいて欲しい、
また、状況に応じて日向や最上は前線に出ることも考えて行動するようにしなさい」

日向「任せておけ」

最上「僕らは無敵の瑞雲コンビさ」


479: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:30:04.48 ID:wZGaJVR/o
提督「そして最後に……空母機動部隊。旗艦は……赤城」

赤城「……一航戦の誇りにかけて、務め上げてみせます」


◇空母機動艦隊◇

《旗艦》:正規空母 赤城
正規空母 加賀
正規空母 翔鶴
正規空母 瑞鶴
戦艦 金剛
戦艦 榛名


提督「これまでの攻勢はつまるところ、敵を仕留めるための下準備だ
恐らく敵の統制系は乱れ、陣容は密度が高くなっているはず……」

提督「そこに、お前達空母の総攻撃を仕掛ける。この攻撃で敵艦を一網打尽にする」

提督「この海戦の行く末は、この攻撃に懸かっていると言っても過言ではない」

瑞鶴「ごくり……!」

翔鶴「せ、責任重大ですね……!」

加賀「全く、何を狼狽えているの……」

瑞鶴「だって……」

加賀「もっとしゃきっとなさい。あなた達の努力は、私も知っているわ」

加賀「大丈夫よ。自分達の力を信じなさい……」

瑞鶴「加賀さん……」

翔鶴「先輩……」

加賀「とまぁ、五航戦の子はこうでも言っておけばコロッと立ち直るから単純ね」

瑞鶴「な!」

加賀「足手まといになられるのはゴメンですから、形式的に激励してみました」

瑞鶴「はぁ……そういえばあんたは、そういう奴だった」

加賀「でも、少しは気が楽になったでしょう?」

瑞鶴「べ、別に~?」

翔鶴「ふふ……そうですね。少なくとも、肩の力は抜けました」

赤城「加賀さんったら……」

480: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:31:52.28 ID:wZGaJVR/o


提督「さて……以上が作戦の概要だ。ひと通り理解してくれたと思う」

提督「長々と話しておいてなんだが……お前達も知っての通り戦場というものは
何が起こるかわからん。全て作戦通りに行くことなんてのはだなぁ、まぁ……稀な訳だ」

提督「未知の深海棲艦。予期せぬトラブル。想定外の戦況変化。
その全てに対し完璧に対応するのは難しい」

提督「だがしかし、どんな状況でもこれだけは絶対に守ってほしいということが一つだけある」

提督「それは……」



提督「お前達全員、必ず生きて帰るということを第一に考えて欲しいということだ」



艦娘一同「……!」

提督「私はこう見えてもさみしがりやでね。一人でも艦娘がいなくなると、
寂しくてノイローゼになってしまうかも知れん」

提督「だから、必ず全員生きて戻ってきなさい」



「「「……はい!」」」




―――
――――――



481: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:34:28.89 ID:RG/M8cXL0
フラグなんだよなぁ……

482: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:37:08.71 ID:wZGaJVR/o

――海上・空母機動部隊――



瑞鶴(そう、提督さんは言ったんだ。必ず生きて帰って来いって)

瑞鶴(できるよね、私達なら……)

金剛「! 戦果リザルト、上がったヨ~」

加賀「!」

榛名「……報告来たみたいですね、金剛お姉さま」

赤城「……それで、第一夜間強襲艦隊の状況は……?」

金剛「……oh、あまり状況はよろしくないみたいネー……」

瑞鶴「嘘……!」

赤城「……詳しく教えていただけませんか?」



金剛「旗艦、川内大破」



加賀「……!」

瑞鶴「あいつ……夜戦だってはしゃぐから……!」

翔鶴「それで、川内……彼女は無事なんですか!?」

金剛「……第二夜間強襲艦隊の頑張りもあって、幸い轟沈は免れたみたいデス……
現在は応急修理要員達によって戦線復帰を目指してマスが……正直苦しいでショウ……」

瑞鶴「よ、よかったぁ……」

加賀「よくなんかありません……旗艦を失った第一夜間強襲艦隊は、もう機能しません」

赤城「……妥当なところで、龍驤の所の防空隊を代わりに出すくらいかしら……?
とにかく、今私達が狼狽えても仕方がありません。信じて待ちましょう……提督の判断を」



彼女達は知らなかった。現在もう一つのトラブルが、今まさに前線で起こっているということを。




483: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:40:55.63 ID:wZGaJVR/o


――前線・第二夜間強襲艦隊――


神通「……川内姉さんは、ちゃんと一時撤退できたかしら……?」

白露「一番最初に砲撃開始!」ドン!

綾波「撃ちます! てーっ!」ドン!

神通「それにしても……報告がないのはおかしい……」


神通はこの時気付いてはいなかった。彼女自身の通信機能が故障していたことに。


神通「……何かあったのでしょうか? だとしても私はただ……作戦を実行するだけです」


しかし、これこそが……彼女達、第二夜間強襲艦隊の奮闘の始まりであった。


時雨「電探に感有り! 敵数10越え! 艦種まではちょっと特定できないかな……」

神通「夜戦になれば戦艦も駆逐艦もあまり変わりません」

村雨「えぇー……それはちょっと、言い過ぎでは~?」

夕立「戦艦さんも、駆逐艦さんも、みんな一緒にパーティするっぽい?」

神通「えっと、ではまず探照灯を……」

時雨「……それは提督に禁止されてるじゃないか」

神通「あ、そうでした。では……」

神通「全艦隊突撃」キッパリ

時雨「え」


484: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:44:09.31 ID:wZGaJVR/o

神通「ギリギリまで近づいて魚雷を放ちます。時雨さん、位置はわかりますか?」

時雨「ええっと、左舷11時の方向……距離は……」

神通「距離は必要ありません。見える位置に来たら発射します」

時雨「夜戦で見える位置までって……」ゲンナリ

村雨「むちゃくちゃなんですけどぉ~」

綾波「突撃ですか? じゃあ綾波、一足先に行きますね」

白露「あぁっ! ちょっと、一番は渡さないよーっ!」

夕立「さぁ、素敵なパーティしましょ?」

時雨「本気なのかい……?」

村雨「こ、困るんですけどー……」


第二夜間強襲艦、突撃。


ドォン! ドン!

神通「ぬるい砲撃……あの、皆さん。タイミングは指示しますので……
各自魚雷装填を怠らないでください」

白露「りょーかいしました!」

時雨「! 右舷より敵艦接近だよ!」

綾波「右舷ですね! そーれ!」


ドォン!



485: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:46:39.22 ID:wZGaJVR/o
時雨「沈黙……?」

村雨「いえ! まだよ!」

夕立「よりどりみどりっぽい!」


ドンドン!


夕立「……これでどうかしら?」

村雨「敵艦、沈黙……」

時雨「君達は一体何なんだい……」

綾波「さぁ?」
夕立「ぽい?」

神通「あの、そろそろ魚雷発射しますよ。進行方向真正面に魚雷を放ってください。
ではいきますよ……3、2、1……」


第二夜間強襲艦隊、魚雷発射。


ゴオォーーン……!


夕立「あたったっぽい?」

時雨「わからないね……」

神通「砲撃が止みました。恐らく当たりましたね……」

村雨「あ、あたってよかったぁ……」

綾波「……それじゃあ、このまま畳み掛けましょ~!」

時雨「な、何を言っているんだい君は……提督は深追いするなって」

神通「……いえ、この機を逃す手はありません」


神通「このまま敵艦隊に切り込みます」


夕立「夕立突撃するっぽい~! 今日はたくさんパーティするっぽい!」

村雨「も~勘弁してってば~!」


第二夜間強襲艦隊はその後も獅子奮迅の活躍を見せる。
彼女達は結局、救援に駆けつけた五十鈴達の存在にも気付くこと無く
なんと夜が明けるまでずっと戦い続けたのだった。

486: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:51:52.74 ID:wZGaJVR/o


――海上・泊地艦隊後方――



神通「艦隊戻りました」

川内「あー……神通おつかれー」

陽炎「神通さん!? 無事だったの!?」

神通「せ、川内姉さん……どうしたのその傷……」

川内「いやー……実は早々に大破しちゃってねー。応急で今は何とか
中破まで持ち直したけど」

神通「はぁ、そうだったんですか……?」

川内「……知らなかったの?」

神通「えっと、実は通信機が壊れてたみたいで……」

神通「なんか、結局、夜通し戦ってました……」

黒潮「えー……なんやのそれ……」

川内「いいなぁー。私ももっとたくさん夜戦したかった~っ!」

神通「……そういえば、陽炎さん達は五十鈴さんと防空にあたっていたはずですが……?
何故ここに?」

陽炎「川内さんが早々に大破しちゃったからねー、代わりに私達が
第一夜間強襲艦隊の穴埋めをしたの。朝潮達は疲労した私達の代わりに
防空に当たっているわ」

初風「五十鈴はんは休みなしみたいやけどなー。本人ぼやいてたで~」

不知火「……神通、提督が心配しています。早くご連絡を」

神通「……川内姉さん、通信機お借りしてもよろしいですか?」

川内「いいよー」

神通「さて……」



神通「……あ、提督、ですか……? 神通です」



神通「第二夜間強襲艦隊……全員無事で、任務完了致しました!」





487: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:55:49.52 ID:wZGaJVR/o
――前線・打撃艦隊――


伊勢「うわー……神通達、相当暴れまわったみたいね」

熊野「お粗末な隊列ですわね……」

天龍「何だ、数が多いだけの烏合の衆じゃねぇか!」

木曾「これは叩かない手はないなぁ! そうだろう?」

熊野「簡単に言ってくれますわね……この数、本来ならば無謀な規模ですわよ?」

伊勢「まぁ数の不利は否めないけど……作戦通りいけば、いける!
みんな、手筈通り、頼むわよ!」


熊野「でもその前に……アレ、どうするつもりですの?」


伊勢「……敵の攻撃隊ね……どうしようか?」

伊勢「……なんて、言ってみるんだけどね」


ブウゥゥゥン……


雷「味方の戦闘機……」

電「龍驤さん達の艦載機なのです」


龍驤達の放った航空支援隊が前線に到着。敵航空機と交戦を開始する。



488: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:57:21.26 ID:wZGaJVR/o


熊野「最上の瑞雲も混じってますわね……どれ、私も加勢して差し上げますか」バシュン


航空巡洋艦 熊野、龍驤らの航空隊に向けて自らの瑞雲を飛ばし編隊に加える。


伊勢「ということでみんな! いくよ! 空の心配は必要ないわ! 龍驤達が守ってくれる!」


雷「私に任せておいて! 守るわ!」

電「なのです!」

叢雲「ま、そっちも精々頑張りなさいよ」

吹雪「叢雲もね」

初雪「やだ、お家帰りたい……」

磯波「引きこもりなんですねぇ……」

天龍「……よーしお前ら、俺について来い!」

木曾「重雷装艦のこの俺の魚雷……受けきれるかな? 出るぞ!」



前線打撃艦隊、攻撃開始。




489: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 17:58:47.11 ID:wZGaJVR/o

――海上・航空爆撃艦隊――


龍驤「ふぅー……何とか、間に合ったみたいやなぁ」

瑞鳳「みんな、大丈夫かなぁ?」

日向「……時に最上、もし航空支援に瑞雲が駆けつけたら、お前ならどう思う」

最上「勝利を確信する」

日向「つまり、そういうことだ……」

満潮「なにそれ!? 意味分かんない!」

最上「約束された勝利の瑞雲」

龍驤「アホなこと言っとらんで、真面目にやらんかい」

瑞鳳「……龍驤ちゃん張り切ってるねぇ~」

龍驤「うち、旗艦やし? それにようやくウチも零戦積んだし?
ま、正直今のうちは無敵やな」

日向「それはない」

最上「そうだね」

龍驤「キミ達ねぇ……一度自分の面、鏡で見た方がええんちゃうか?」





490: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:00:03.41 ID:wZGaJVR/o


――前線・打撃艦隊正面隊――


重巡リ級「……!」ドオォン!

伊勢「くっ……」

軽巡ト級「ッ!」ドンドン!

伊勢「さすがに数が多いわね!」

瑞雲「シエンナノカイ?」ヒュン!


ボオォォン……!


伊勢「サンキュー瑞雲!」

熊野「ふぅ……夜間強襲艦隊の活躍と、航空支援がなければ、とても五分には
持ち込めませんでしたわね……」

伊勢「そうね……これは長くは持たないかも……みんな……頑張って耐えてっ」



491: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:02:39.43 ID:wZGaJVR/o
――海上・水雷戦隊/木曾隊――


木曾「……どいつもこいつも無駄に興奮しやがって」

木曾「そんなに沈みたいのかねぇ?」

電「はわわ! 敵さん近づいてくるのです!」

雷「ぼさっとしてないで迎撃よ! 電!」

叢雲「……私の前を遮る愚か者め! 沈め!」ドン!

駆逐イ級「……ッ?」サッ

叢雲「ちぃ! 近弾か……!」

雷「任せて! 撃つわ!」


ドォン!


駆逐イ級「!!」ガコン

駆逐イ級「……ッ! ……、……」


駆逐イ級、撃沈!


雷「雷様にかかればこの通りよ!」

叢雲「くっ……手柄を取られたわ」

木曾「いいぞぉ! お前達!」

電「でもでも! どんどんくるのです!」

木曾「ふ……なぁに心配いらないさ……」


木曾「見せてやるよ……酸素魚雷……全門斉射ぁ!」


バシュンバシュンバシュンバシュバシュバシュンッ!!


重雷装艦 木曾、大量の酸素魚雷を敵艦隊に向けて発射。


ドゴォーーーン!


木曾「へっ……大分スッキリしたじゃないか」

電「木曾さんかっこいいのですーー!」

雷「天龍よりもずっと頼りになるわね!」

492: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:04:12.32 ID:wZGaJVR/o
――海上・水雷戦隊/天龍隊――


天龍「っへくし! おい誰だ俺様の噂をしてる奴は……」

天龍「あ、アレか? 俺が強すぎるから、噂してんのか~?
照れんなぁ~おいぃ」

吹雪(……大丈夫かなこの人)

天龍「つってもアレだな、いくら俺が強くても数が多すぎる」

天龍「これじゃあ長くは持たねぇぞ……」

磯波「ここは、私も頑張るときなのです!」

初雪「私もやる時は、やる」

天龍「そうだな……いっちょ踏ん張ってみるか!」



前線艦隊、奮戦! 圧倒的数の不利にありながらも敵に立て直しの隙を与えない!


493: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:09:14.98 ID:wZGaJVR/o
――海上・空母機動艦隊――


金剛「前線のみんな、頑張っているみたいデース」

瑞鶴「もどかしいわね……提督さんからの通信はまだなの?」

赤城「慌てないで……今は機を伺う時です……」

加賀「龍驤……頑張っているようね。敵航空機は全然こちらに来ていないのだから」

翔鶴「皆さんの頑張りに応えるために……私達も頑張らなくてはいけませんね」

榛名「そうですね……」


ジジッ……


『赤城、聞こえるか……?』

赤城「提督、ですか?」

『あぁ……そうだ』

『機は熟した。私はお前に命令を下す……』



『空母機動艦隊……万全を以って敵艦隊を攻撃せよ!』



赤城「第一次攻撃隊発艦用意!」

加賀「ようやくですか」

瑞鶴「よし! アウトレンジ決めるわ!」

翔鶴「全航空隊、発艦開始です!」

赤城「行きますよ皆さん! 目標、敵艦隊!」



赤城「我が泊地の総力を以って、敵艦隊を殲滅します!!」



空母機動艦隊、満を持して攻撃隊を飛ばす。
彼女達の思いを乗せて、攻撃隊は敵艦隊へと飛んでいった。


494: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:10:37.09 ID:wZGaJVR/o

――前線・打撃艦隊正面隊――


伊勢「これ以上はもうキツイ……かな?」

熊野「……見てください! アレ!」

伊勢「……ようやく、来たわね」



――前線・水雷戦隊/木曾隊――


木曾「遅すぎるぜ……全く」

雷「みんな、やっちゃって!」



――前線・水雷戦隊/天龍隊――


天龍「よっしゃあーー! やっちまえ!」

吹雪「すごい数……これなら……!」



空母機動艦隊の攻撃隊、敵艦隊に肉薄。




495: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:12:51.50 ID:wZGaJVR/o
――前線・敵艦隊上空――



敵艦載機「……!」

『へっ……! 敵さん来やがったみてぇだな!』

『俺達一航戦の搭乗員に勝てるもんか!』

『一航戦だけにいい格好はさせませんよ!』

『五航戦のやつらか……ふん、俺達について来れるかな!?』

『行きますとも!』

敵艦載機「!!」ババババババ

『遅いね!』ドン

敵艦載機「!?」


ドゴーン!


『かっかっか! 手応えのない! このまま旗艦に突撃だあああ!』

『手柄は独り占めさせませんよ!』

『やれるもんならやってみな!』

『戦艦タ級! 高射砲を向けてきます!』

『戦艦の砲撃なんて恐れるな! 当たりゃしねえさ!』


バババババ……


『そんなへなちょこ弾、当たらな……』


ボンッ!


『え……?』

『お、おい……?』

『ナンダ? 今の、当たったの……?』

『タ級の砲撃! まだ来ます!』

『ば、ばかn』


ボンッ!


496: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:14:45.69 ID:wZGaJVR/o
――海上・空母機動艦隊――


「報告! 敵艦隊の対空装備! 極めて優秀也! 味方航空隊、被害拡大!
戦艦タ級、新型の信管を搭載した対空装備を配備している模様!」

加賀「どういうこと……?」

瑞鶴「嘘……ま、まさか……!」



翔鶴「VT、信管……?」



加賀「それは、一体……?」

瑞鶴「いつもアンタが言ってるでしょ? 七面鳥七面鳥って……」

瑞鶴「私がそう呼ばれるに至った元凶よ……当たらなくても炸裂する
新しい信管……!」

榛名「そんな……!」

加賀「三式弾と同じ要領で対応すれば……」


瑞鶴「三式弾なんかとは訳が違う!」


瑞鶴「もう、ダメ……アレを破る方法なんて、思いつかない……」

加賀「……瑞鶴、あなた……何故、弱音を吐いているの?」

加賀「私達がやらなくては……前線の艦隊はどうなるの?」

瑞鶴「そんなこと言ったって……」

翔鶴(瑞鶴は、アレがトラウマになっているのね……かくいう私も、だけど)

瑞鶴「そんな……あんまりだよ……! なんでこんなところで……!」


497: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:16:22.05 ID:wZGaJVR/o

――前線・水雷戦隊/天龍隊――


天龍「お、おい……なんか、空の様子が様子がおかしいぞ?」

吹雪「……! 初雪!」

軽巡ヘ級「!!」バシュン

初雪「!! いや……ッ!」

ドゴン!


駆逐艦 初雪、敵魚雷直撃。大破。




――海上・航空爆撃部隊――


敵艦載機「ッ!」バババババ

龍驤「くぅ……! 敵の艦載機がこんなところまで~……?」

日向「一体前線はどうなっているんだ……?」

朝潮「対空迎撃を開始します!」

満潮「ウザいわね……こいつら!」




498: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:18:02.67 ID:wZGaJVR/o
――海上・空母機動艦隊――


「敵対空迎撃! ますます激化していきます! このままでは……!」

加賀「何か、何か手はないの? やはり三式弾と同じ要領で……」

瑞鶴「無駄だよ、そんなの」

加賀「……あなた、本気で言っているのかしら」

加賀「戦いを、諦めるの?」

瑞鶴「違う! 諦めたくなんか無い……でも、無理なんだよ……」

瑞鶴「もう何もかも、おしまい……!」


加賀「馬鹿なことを言わないで。私達を信じて戦っている前線の子達を、
その信頼を! 裏切るつもり!?」


瑞鶴「うぅ……」

加賀「……もういい。私達だけでも何とかしましょう、赤城さん」

赤城「ですが……」

加賀「あの子はもう役に立たない」

金剛「加賀……その言い方はBADネー」

金剛「みんな、ちょっと落ち着きなヨ。確かに敵の装備は強力……
でもここで思考停止したら、それこそ本当に終わりデース」

赤城「……そう、ですね。すみません金剛さん」

加賀「……私は至って冷静です。その上で、
私は彼女を切り捨てると言っています」

赤城「加賀さん……」



499: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:20:27.49 ID:wZGaJVR/o
――前線・打撃艦隊正面隊――


パン! パン! パララララ……


伊勢「そんな……あの大編隊でも、敵わないの……?」

熊野「わたくし達、ここで……果てますの……? まだ、最後の神戸牛
……食べてないのに。鈴谷と、おしゃれな服をもっと買いたかった……!」



「終わるのはまだ早いよねっ!」



ドン!


伊勢「……味方の砲撃?」

熊野「あ、あなたは……川内さん!」

川内「川内参上! 助けに来たよ!」

伊勢「川内、あなた……まだ大破から復帰したばかりでしょ!?」

川内「皆の苦戦を聞いて、後方でのうのうとしていられるほど
……私達は薄情じゃない! そうだよね、みんな?」

陽炎「寧ろここからが私達の見せ場よ!」

不知火「そうね……不知火はいつもよりもずっと……切れているわ」

黒潮「ほな、突撃や!」

初風「……妙高姐さんはいないわよね? ここ。海中から現れたりしたら……
わあああ怖い! 失禁する自信あるわ……」

神通「あの……私達も、お手伝いします」

綾波「砲撃戦いきます! てぇーい!」

夕立「まだまだパーティは終わらないっぽい?」

白露「一番初めに敵艦撃沈するんだから~!」

時雨「……僕は正直疲れたかな」

村雨「村雨も疲れてるんですけど~……」

伊勢「みんな……!」

熊野「行きましょう! まだ終わってない、終わらせませんわ! トオォォォン!」

500: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:23:16.62 ID:wZGaJVR/o
――海上・空母機動艦隊――


「報告! 川内ら水雷戦隊、前線に加勢! 戦線、一時的に持ち直しました!」

瑞鶴「嘘!? あの夜戦馬鹿、大破してたんじゃ……」

翔鶴「皆が皆、頑張ってる……なのに!」

瑞鶴「私達は……無力だ」


赤城「……それは違うわ、瑞鶴ちゃん」


瑞鶴「え……?」

赤城「かつての戦いでは……あなた達は新生一航戦として頑張っていた。
早々に散っていった私達に代わって、その殆どの戦いが劣勢の中にあっても
最後まで敵に立ち向かった……」

赤城「あなた達には辛い戦いばかりさせてしまった。私達が沈まなければ
あなた達だけにその重荷を背負わせる事にはならなかったのに……ごめんなさい」


そう言って赤城は……翔鶴と瑞鶴を抱きしめた。


瑞鶴「あ……」

翔鶴「えっと……」

赤城「あの戦いが、二人にトラウマを作ってしまった……本当にごめんなさい」

翔鶴「そんな、先輩が謝る必要なんて無いですよ……」

赤城「だけどね、翔鶴ちゃん、瑞鶴ちゃん。今は……私達がいるの。あの時とは違う……
もうあなた達だけに重荷を背負わせたりしない!」

赤城「私達が力を合わせれば、どんな困難だって打ち破れるはずよ。VT信管が
なんだって言うんですか! 私達が培ってきたものは! 時間は……その程度の
ものじゃないでしょう?」


赤城「大丈夫。私達無力なんかじゃない。きっと……できるわ」



501: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:24:59.32 ID:wZGaJVR/o

瑞鶴「……」

瑞鶴「……翔鶴姉」

翔鶴「ええ、わかってるわ瑞鶴。やりましょう!」

瑞鶴「そうだよね……私、なに一人で自己完結してたんだろ……そうだよ、
あの時とは違うんだ! ……負けっぱなしっていうのは、性に合わないし
……リベンジよ、今度は負けない!」

加賀「立ち直ったのなら、早く第二次攻撃隊の発艦準備をなさい」

瑞鶴「ぁ……か、加賀さん……」

加賀「……何か?」

瑞鶴「あの、すみませんでした。私……取り乱して、情けないこと言って……」

加賀「……反省しているのであれば、もういいわ」

瑞鶴「私、もう弱音を吐いたりなんかしません! 決して諦めたりもしない!
だから……」



瑞鶴「一緒に、戦ってくれますか……?」




加賀「そうね……帰ったら、間宮の甘味でも奢ってもらおうかしら?」

瑞鶴「……!」

翔鶴「先輩……!」

加賀「まぁ、期待はしているわ」

瑞鶴「……はい!」



502: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:26:49.05 ID:wZGaJVR/o

赤城「……さて、仲直りも済んだところで本題よ」

金剛「感傷に浸る暇もないネー」

榛名「何か策はあるのですか……?」

赤城「翔鶴ちゃん、瑞鶴ちゃん。あなた達……流星は、持っていたわよね?」

翔鶴「はい。ありますけれど……2、3機程度しかないですよ? まだ量産の
目処が立っていなくて……」

赤城「少なくてもいいのよ……今必要なのは少数での打撃力と……速力。
これが一番重要よ」

赤城「通信妖精さん。VT信管はタ級以外にも配備されていましたか?」

「いえ……新型の信管は恐らくタ級だけです。他は従来の信管でしょう」

赤城「敵旗艦の位置は?」

「はっきりとはわかりませんが……戦艦ル級フラグシップや空母ヲ級フラグシップが
仰々しく取り囲んでいる箇所があります……恐らくそこに……」

赤城「そうですか……それさえわかれば結構!」

瑞鶴「赤城さん……一体どういう……?」

加賀「私にはわかります……赤城さん、やるんですね?」



赤城「ええ……第二次攻撃隊で……敵の旗艦を落とす!」



503: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:29:26.16 ID:wZGaJVR/o
――前線・海上――



龍驤「しっかしまぁー、こらあかんなー! 後方で大人しくしとったほうが良かったわー!」

瑞鳳「前線に行くって言いだしたのは龍驤ちゃんでしょ~?」

龍驤「すまんなぁ、ウチ、意外と大胆な所あるから」

日向「意外でも何でもないが?」

軽巡へ級「ッ!!」ドン!

駆逐イ級「……ッ」バン!

最上「くっそぉ! こいつら、無駄に数が多すぎるよ!」ドゴン!

伊勢「龍驤の隊も合流して……これでもう前線に出れる艦はほぼ出尽くした感じね……
それでも持ちこたえるのがやっとなんて……!」

熊野「諦めてはいけません! 勝利は、諦めぬ者にのみ訪れるのですわ!」チャキ


ドォン……!


軽巡へ級「!? ……ッ……」

熊野「お一人様天国にご案内ですわ!」

陽炎「私達も負けてらんないわね!」

不知火「すい! らい! せんたん! 行きます!」

黒潮「不知火ちゃん……それちょっとおかしない?」



川内「……あれ、なんか……味方の航空機の様子が変じゃない?」



神通「……あれは……?」

日向「何をやっているんだ……あんなに密集して、狙い撃ちにされるぞ!」

瑞鳳「密集しようがしまいが、どのみちVT信管で……」

龍驤「……いや、何かおっぱじめる気やな……赤城達は……」


504: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:32:36.42 ID:wZGaJVR/o

――深海棲艦・艦隊中枢部――


空母ヲ級「ヲッ……ヲッ……」

戦艦ル級「……」

戦艦棲鬼「オロカナ……イチモウダジンニシテヤル……シズミナサイ」


戦艦棲鬼、戦艦タ級や空母達に敵航空隊の殲滅を指示する。
命令に従い、タ級達は高射砲による対空砲撃を開始。
戦闘機もそれを補助。VT信管を搭載した砲弾が、赤城達の航空隊に襲いかかる。




505: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:33:22.07 ID:wZGaJVR/o

――前線・水雷戦隊/木曾隊――



木曾「さすがに分が悪いねぇ……」

電「木曾さん!」

雷「空を見て!」

叢雲「何をやっているのかしら、あれ……」

木曾「さぁさっぱりだ……トチ狂ったとしか思えないぜ」



木曾「だがもし、あの動きに意味があるのなら……信じてみるか? あいつらを……」


506: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:34:59.14 ID:wZGaJVR/o
――海上・空母機動艦隊――



「赤城さん! 味方航空隊被害甚大! これ以上は危険です!」

赤城「お願い……もう少し耐えて!」

加賀「瑞鶴……まだなのかしら?」

瑞鶴「あと少し……あと少しで……!」

翔鶴「!! ……敵旗艦、捉えたみたいです!」



赤城「……よし! 一航戦の搭乗員の皆さん! ここが踏ん張りどきです!
精一杯タ級を引きつけて!!」



加賀「あなた達は優秀です……誇りを以って敵に当たりなさい!」






――前線・敵艦隊上空――



『へへ……五航戦どもの支援ってのは、気に食わねぇが……』

『赤城さんと加賀さんに頼まれちゃ、やらねぇわけにはいかねぇよな! お前ら!』

『おうともさ!』

『俺の視力を舐めるなよ!』

『おーい、お前ら墜されるなよ~?』

『墜ちないよ! まだ紫電改に乗ってないんだからさ!』


航空隊、縦横無尽に空を駆け、戦艦タ級を翻弄する。
しかし敵の対空装備は強力で、航空隊の総数はもはや開戦時の2分の1を割っていた。

507: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:37:20.03 ID:wZGaJVR/o

戦艦棲鬼「フフフ……オワリダ……」


彼女は静かに、しかし確実に勝利を確信したことだろう。だがしかし!



戦艦棲鬼「!? ……ナンダ、アレハ!」


『真打ちは……遅れてやってくるものです!』


流星、敵艦隊の背後を突き接近!


戦艦棲鬼「ゲイゲキ……!」


戦艦棲鬼、急遽タ級に迎撃を要請。しかし、彼女達は前方の航空隊の対処に追われ、
それどころではなかった。


戦艦棲鬼『アエテソチラニ、ヒキツケテイタノカ……!』


戦艦棲鬼『コシャクナ!!!』


戦艦棲鬼、随伴艦の戦艦ル級や空母ヲ級と共に迎撃を開始。
信管は通常のものだった。


瑞鳳「させない!」

龍驤「ウチらが守ったるで!!!」


軽空母龍驤、瑞鳳。瑞鶴翔鶴らの流星を支援。敵艦載や砲撃から流星を守る。


508: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:37:59.61 ID:wZGaJVR/o

赤城「瑞鶴ちゃん! 翔鶴ちゃん!」

加賀「やりなさい!!」

翔鶴「落ち着いて……捉える!!」



瑞鶴「目標……敵旗艦! 戦艦棲鬼! 行け!!!」





戦艦棲鬼「!!!!!」





ドゴオオオオォォォォーーーーーーン!!!





509: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:40:49.83 ID:wZGaJVR/o


――海上・空母機動艦隊――



「流星の雷撃……多数命中! 敵旗艦・戦艦棲鬼……沈黙!」


赤城「……ふぅ」

瑞鶴「……やったの? 私達……やれたの?」

翔鶴「ええ、やったのよ、私達……! やり遂げたの……!」

瑞鶴「やっ……」



瑞鶴「やったぁーーーーー!!」



金剛「Fu~……一時はどうなるかと思ったネー」

榛名「旗艦を失った深海棲艦は最早脅威ではありません。敵はじきに統率を崩し、こちらの戦力でも
十分に撃破可能となるでしょう」

赤城「ほらね、言ったとおりでしょう? 私達ならきっとできるって」

翔鶴「みなさんのご助力があったからこそ、敵旗艦にこうして攻撃を仕掛けることが出来ました!
感謝です!」

加賀「赤城さんの考えた作戦なのだから、当然の結果よ」

金剛「素直じゃないネー加賀は。瑞鶴達も頑張ったんだカラー、もっと褒めてあげなヨー!」

加賀「……何故一々褒めなくてはいけないの?」

瑞鶴「うっ……やはり手厳しいようで……」



加賀「あなた達なら必ずやり遂げると信じていました。これもまた、当然の結果
……一々褒め立てることではないわ」



510: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:42:33.48 ID:wZGaJVR/o
金剛「oh……」

瑞鶴「加賀さん……加賀さん!!」

加賀「ちょ、抱きつくのはやめなさい! まだ戦いは終わってはいないわ!」

瑞鶴「加賀さん加賀さん加賀さーん! ありがとーーー!!」

翔鶴「あらあら、瑞鶴ったら」

赤城「よほどうれしかったのね……」

金剛「さぁ~! 後は残った烏合の衆を……ッ!?」



金剛「榛名!!! 避けて!!!!」



榛名「……え?」



バシュン!!!



戦艦 榛名、魚雷直撃。中破。


511: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:44:19.97 ID:wZGaJVR/o

赤城「!?」

加賀「なっ……」

瑞鶴「え……?」

翔鶴「は、榛名さん!?」

榛名「うぅ……これは、一体……!?」

金剛「……あれは……何だかやばそうなのがいるデース……」



レ級「……ニマァァ」



瑞鶴「なに、あれ……」

翔鶴「あんな深海棲艦、見たことがない……!」

金剛「ッ! 来る! さっさと戦闘準備に入りなサイ!!!」

赤城「くっ……直掩機と補用を合わせても……心許ない数ですね!」

加賀「敵は一隻! 恐れる必要なんてありません」

金剛「榛名は下がっているネ! 高速戦艦・金剛! 突撃しマース!」


戦艦 金剛、レ級に突撃を開始す。


レ級「……ニィ!」ヒュン!


赤城「艦載機……!?」

加賀「極めて少数です! 恐れる必要はありません!!」

翔鶴「みなさん! 金剛さんを支援してください!」

瑞鶴「……やってやるわよ!!」



レ級、艦隊機を発艦。それに合わせて空母達も航空隊を差し向ける。




512: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:47:09.00 ID:wZGaJVR/o

金剛「全砲門、Fire~!」ドォン!

レ級「ニヤァ……」ドゴン!

金剛「こいつ……ッ!」

金剛(先制雷撃……青色の艦載機……そしてこの耐久……)


金剛「こいつは相当やばそうデース……!」


加賀「敵の航空隊は少数……突破できるわけが……」


パァン……!
              ドンドン!
   バババババババ……!


「せ、制空権喪失……!?」

瑞鶴「嘘……!?」

加賀「あ、ありえないっ……直掩機は特に練度が高い妖精をつけていたはずなのに……!」

赤城「加賀さん! 前を見て!!!」

加賀「……ッ!!」


レ級艦載機の航空爆撃が、加賀を襲う。
既のところで回避する加賀であったが……?


赤城「加賀さん! 大丈夫!?」

加賀「……問題ありません。回避しました」

瑞鶴「……!」


それは瑞鶴の角度からしか見えないものだった。
赤い染みが、加賀の脇腹を染めている。
瑞鶴にはそれが何であるのかが明確に分かった。


瑞鶴(回避できるわけないじゃない……あなたは私より、ずっと遅い……!)



513: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:49:02.68 ID:wZGaJVR/o



ドゴオオオン!!!



金剛「NO~~~ッ!?」

榛名「金剛お姉さま!?」

金剛「くっ……こいつ、中々やるデース……」


戦艦 金剛、レ級砲撃により中破。


瑞鶴「よくも……!」

翔鶴「瑞鶴、落ち着いて……激情に身を任せてはダメ」

赤城「……敵の艦載機、性能が違いすぎる……!」

加賀「諦めてはいけません。勝機は必ずあるはず……」

瑞鶴「……」


瑞鶴は見逃さない。加賀が飛行甲板で自身の傷を隠していることを。


翔鶴「でも、先輩……!」

加賀「無いのなら……私が作るまで!」ヒュン!


航空母艦 加賀、攻撃隊を発艦。


加賀「私の、誇り高き一航戦の搭乗員達が負けるはずがない……!」

レ級「♪」


レ級は空中の航空隊を加賀の攻撃隊に差し向ける。
その結果……



514: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:50:45.49 ID:wZGaJVR/o


「全機、ロスト……です」


加賀「そんな……!」

レ級「ニヤニヤ……」

加賀「くっ! 攻撃隊!」

瑞鶴「……無理すんじゃ無いわよ! だってアンタ……!」

加賀「瑞鶴……わかっているのなら、皆まで言う必要はないわね」



加賀「私はもう、"覚悟ができている"」



瑞鶴「!!」

加賀「恐らく……アレは、今の戦力じゃ倒せない。なら、私が……」

瑞鶴「ふざけないでよ……アンタ、自分を犠牲にしようっていうの!?」

赤城「どういうことですか!? 加賀さん!」

翔鶴「加賀先輩!?」

加賀「それで艦隊が助かるのであれば……」

瑞鶴「……ほんと、ばかなんだから」

加賀「馬鹿ですって? 瑞鶴……誰に向かって言っているのかわかっているのかしら?」

瑞鶴「馬鹿も馬鹿、大馬鹿よ……! 自分が犠牲になろうだなんて、馬鹿の極みよ……」

加賀「……それしか方法が」



瑞鶴「私は加賀さんを沈めない。絶対に沈めない」




515: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:52:09.28 ID:wZGaJVR/o

加賀「……!」

瑞鶴「だって、私は約束したから。決して諦めないって約束したから」

瑞鶴「勝手に沈んだりしないでよ。間宮、奢れなくなっちゃうでしょうが……」

加賀(蒼龍、飛龍……いつだったか、あなた達ともそんな約束をしたことがあった……)

加賀(その約束は、完全な形ではなかった……けど、今度は、この子になら……
それができるかもしれない)

加賀「……瑞鶴、何か考えでもあるのかしら?」

瑞鶴「一応あるけど、どうなるかはわかんない……だけど、やるしかないんだ!」


瑞鶴「みんな……力を貸して!!」


赤城「ええ、もちろんよ!」

翔鶴「私はいつでも、瑞鶴の味方よ?」

加賀「はぁ……」



加賀「……仕方がありませんね」




516: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:55:38.42 ID:wZGaJVR/o

金剛「shit! そろそろきつくなってきたヨ~……」ドン! ドン!

金剛(せめて……せめてもっと近づければ……!)


航空戦、雷撃、砲撃。全てをこなすレ級を前に、金剛は苦戦を強いられていた。
あと一撃を貰えば大破も辞さない、逼迫した状況が続いている。


瑞鶴「金剛さん!」

翔鶴「私達が援護します!」

金剛「空母が前線に出ても大丈夫ナノ!?」

翔鶴「翔鶴型の速力は金剛型に比肩、もしくはそれ以上とも言われています
被弾しなければどうということはありません!」

瑞鶴「金剛さん! 私達があなたをアレの近くまで守ります! だから金剛さんは……」

金剛「至近距離でFire~デスか?」

瑞鶴「……そうです。かなり危険ですけど、やってくれますか?」

金剛「問題ないネ~。私もそうしようかと考えていたところデース!」

赤城「航空隊は何とか私達が引きつけます! ですから金剛さんはアレを!」

金剛「ワカリマシタ……皆さん、少しだけ私に力を……」


金剛「さぁさぁ! ここからが金剛型の速力の見せ所デース! 気張っていきマース!」


赤城「攻撃隊発艦!」

加賀「鎧袖……一触!」

加賀(意識が……もうろうとっ……)


瑞鶴「翔鶴姉!」

翔鶴「ええ、瑞鶴!」


戦艦 金剛、翔鶴と瑞鶴を伴って再度突撃。赤城らは航空支援を開始する。

517: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:57:49.31 ID:wZGaJVR/o


レ級「ニッコリ」


レ級、砲撃、艦載機、魚雷を滅茶苦茶に放つ。


金剛「oh! クレイジーネ!」

赤城「……くっ! 攻撃が激しすぎる! 守りきれない!」

敵艦載機「!」ブゥン


敵艦載機、金剛に接近!



レ級「ニヤリ……!」

瑞鶴「させ、るかぁ!!!」ガション


パアァァン……バシュウウン!


瑞鶴の、12cm30連装噴進砲が吠える!
敵艦載機撃墜!


レ級「!!」

金剛「はあああああああああ!!」






金剛「BURNING[零距離]……LOVE[斉射]ーーーー!!」






ドッゴオォォォォォォーーーーーン!!




518: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 18:58:29.73 ID:wZGaJVR/o

金剛「はぁ、はぁ……」

レ級「……、……」

金剛「……とっとと海の底に還りなサーイ」



レ級、撃沈。




519: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:00:25.20 ID:wZGaJVR/o

榛名「お姉さま! 大丈夫ですか!?」

金剛「榛名~、ムリしないでくだサーイ」

翔鶴「一体、何だったんでしょう……あれは」

金剛「うぅ~……手強い相手だったヨ~……できることなら、二度と戦いたくないネ」

加賀「……ッ!?」フラッ

赤城「加賀さん!? どうしたんですか!?」

加賀「少し、めまいが……」

赤城「大丈夫ですか!?」

瑞鶴「……全く、帰ったら治療しなさいよ、それ」

赤城「治療……? 加賀さん、何か……隠していますね?」

加賀「い、いえそんな……」

赤城「み・せ・な・さ・い!」

加賀「いえこれは……違うんです!」

赤城「何を隠しているの! こら加賀さん!」

瑞鶴「なんだ、案外元気そうじゃない」

翔鶴「……色々ありましたけど、これでなんとか帰還できそうですね……」


ジジッ……ジジー……


赤城「? 通信……?」


『……聞こえているか、空母機動艦隊』



520: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:02:41.37 ID:wZGaJVR/o
赤城「……あら、提督? どうしたんです?」

『……撤退だ。今すぐ撤退……しなさい』

翔鶴「撤退? まだ前線は……」


『前線は……総崩れだ』


赤城「……なんですって?」

『既に各自退却を始めている……』

瑞鶴「ちょ、ちょっとまってよ……敵の旗艦は私がしっかりと……」

『沈んでいなかった……奴は、まだ辛うじて生きながらえていた』

翔鶴「!!」

『敵の耐久は……予想していたよりも大分高かった。大破だが、指揮系統は落ちていない!』

赤城「それでは、前線は……」

『……ひどい有様だ。語る事さえ憚られる』

『お前達も早急に戦線を離脱するんだ。でないと……』


金剛「……どうやら無理みたいデス、提督」


『……!?』

榛名「そんな……!」


レ級「……ニィ?」

レ級「♪」

レ級「クスクス」


赤城「一隻だけじゃ……なかったの!?」

瑞鶴「……そんな」



それはまるで、終わらない悪夢を見ているようだった。



――――――
―――



521: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:03:18.14 ID:wZGaJVR/o


戦艦棲鬼「――ミナゾコニ……シズミナサイ!」




522: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:04:42.33 ID:wZGaJVR/o


彼女達は互いに互いを信じていた。



吹雪「初雪は私が守るんだから!!」ドン!

磯波「……こないで、来ないでください!!」ドン!


重巡リ級「……」スチャ


ドゴン!


磯波「ぁ……」

吹雪「い、磯波っ!」

初雪「……!」



駆逐艦 磯波、轟沈。

523: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:05:27.65 ID:wZGaJVR/o

吹雪「磯波ッ! ……ぅ、よくも……よくも!!」

吹雪「うわああああああああッ!!」


バコン!


吹雪「え……!?」

駆逐イ級「……」

駆逐ロ級「……」


バシュン!


吹雪「かはっ……」

吹雪「そん、な……駄目ですっ……駄目……」

吹雪「はつ、ゆき……」

初雪「ふ、ふぶk……!」


重巡リ級「……」チャキ



ズドン!



駆逐艦 吹雪、轟沈。



初雪「あ……あぁ!」




524: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:06:58.74 ID:wZGaJVR/o

だから彼女達は決して諦めなかった。



龍驤「敵の航空隊はうちが引きつけるで! まかしとき!」

龍驤「攻撃機は……ひいふうみいと……あーもうようわからんわ」

龍驤「旗艦として……一航戦として! うちが皆を守ったる!」

瑞鳳「龍驤ちゃん!!」

龍驤「きっと赤城や加賀がなんとかしてくれる! 繋げるんや! づほッ!」



龍驤「明日を!!!」



敵艦載機「……」ヒュウゥゥゥゥ……




ドゴオォォォォォォォォン……!!




軽空母 龍驤、轟沈。





525: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:08:22.32 ID:wZGaJVR/o

川内「あはは……さすがにちょっとまずったかな……?」

神通「川内姉さん……! もう下がって……!」

川内「……神通はさ、いつも私や那珂の暴走を止めてくれてたよね……」

神通「突然、何を……!?」

川内「本当はお姉ちゃんの私がやらなくちゃいけないってのにさ……」

川内「だからなんて言うのかな……最後だけはお姉ちゃんらしいとこ、見せといた方が
いいかなって思ったんだ……」

神通「……!」

川内「これからまた私暴走するけど、今度は止めないでよ……?」

神通「姉さん! 待っ……」



川内「……たまには、夜戦以外もいいよね?」




軽巡洋艦 川内、轟沈。




526: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:09:08.81 ID:m9Icw9IAo
Oh...

527: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:09:48.89 ID:wZGaJVR/o

朝潮「必中ッ!」ドン!

満潮「その先は地獄よ!!」ドン!

大潮「か、囲まれますよぉー……!」


戦艦ル級「……ッ」


荒潮「せ、せんかん……!」

満潮「馬鹿! 怯むんじゃないわよ……!」

五十鈴「取り乱しちゃ駄目よ! 艦隊行動を守って!」

朝潮「! ……砲撃が……来る!」


戦艦ル級「ッ!!」



ドォン!!



大潮「がッ!!!!!」

荒潮「いやぁッ!」


朝潮「大潮! 荒潮!」



大潮「」

荒潮「あら……い、いたいじゃない……!」



駆逐艦 大潮、轟沈。



528: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:11:52.06 ID:wZGaJVR/o

しかし信頼というものは時として残酷だ。



朝潮「ッ! 助けます!!」

荒潮「来ないでッ!!」

朝潮「!?」

荒潮「きちゃ、だめよう……戦場のど真ん中で救助なんて、敵の良い的よぉ~?」

朝潮「関係ありません! 助けます!」

荒潮「来ないでって、言ってるじゃない!」ドン!

朝潮「……ッ!」サッ

朝潮「何故……どうして、荒潮!!」

荒潮「あなたはこちらに来ては駄目……なんだか、そんな予感がするのよ……」

朝潮「そんなっ……」



荒潮「そう、それでいいの。何だか少し、救われたようなきがするわ…ぁ……」




駆逐艦 荒潮、轟沈。



529: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:13:44.64 ID:wZGaJVR/o


皆が皆を信じるからこそ、見えなくなる。



満潮「時雨!! もうこっちは持ちこたえられない!」

時雨「……最上!」

最上「くっそぉ……中破かよ……冗談じゃないよ……!」

最上「……瑞雲も、全部墜とされちゃったし……散々だよ……」

時雨「最上! キミはもう戦える状態じゃない!」

最上「……いや、まだ終わりじゃ無いよ? 航空甲板が駄目でも、三連主砲がある!」

満潮「そんな状態で戦うつもり? 地獄を見るわよ!?」

最上「地獄ならとうに見た……スリガオ海峡でね。君達もそうだろう?」

時雨「……!」

最上「……時雨、満潮。二人とは、なんだかんだで色々縁があったよね」

最上「扶桑も山城もここにいればよかったんだけど」

時雨「彼女達はもう……」

満潮「……!! 敵砲撃来るわ!!」

時雨「最上!!!」


「全く、世話が焼けますわね! ヒャアアア!!」


ゴオォォン……!



530: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:14:58.81 ID:wZGaJVR/o

最上「熊野……!」

熊野「間に合ってよかったですわ。航空甲板はもう使い物になりませんけど」

最上「航空甲板は盾じゃないってば……」

熊野「さて……時雨、満潮。あなた達は後退なさい」

時雨「熊野!? 何をしようと言うんだい!?」

熊野「何を勘違いしているかは知りませんけど、中破の最上を補助するだけですわ」

熊野「あなた達は先に本隊と合流なさい。私達もすぐに行きます」

時雨「でも……」

熊野「心配なさらないで。この熊野、そう簡単に沈むような艦じゃなくってよ?」

満潮「……絶対に追い付いて来なさいよ!」

時雨「二人共……気をつけてね」

最上「大丈夫だって!」




531: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:17:03.74 ID:wZGaJVR/o

強い絆は重く、彼女達は身動きをとれなくなってしまう。


最上「……それで、熊野さんは動かないのかい?」

熊野「生憎と……先程の攻撃で機関部が故障してしまいましたわ」

最上「あは、僕と一緒じゃないか」

熊野「何とまぁ……それは……ひどい状況ですこと……」

熊野「はぁ~……今の状況……鈴谷が見たらどう思うかしら?」

最上「なっさけないって笑いとばすんじゃないかな」

熊野「そうですわね……ひどい状況ですものね……」

最上「それでも、時雨達を退避させられただけでも……よかったよ」

最上「……あーあ、三隈、元気かなぁ~……」

熊野「鈴谷は元気かしら……?」

最上「……なんか、僕と熊野って、ちょっと似てるかもね?」

熊野「姉妹艦ですから……でも、わたくしはそんなに瑞雲マニアじゃなくってよ?」

最上「これからなろう、今日から始めよう瑞雲教」

熊野「結構です」

最上「あはは……」

熊野「…………」

最上「それじゃ、最後の砲戦、始めますか」

熊野「……ですわね」

最上「別に付き合わなくてもいいのに」

熊野「始めようかと言ったのは最上ですわ」

最上「そっか……」

最上「……ごめん、付きあわせちゃってさ」

熊野「姉妹艦のよしみで、しょうがなくですわ」


最上「素直じゃないなぁ、最後まで」

熊野「それがこの、熊野という艦娘ですから」



航空巡洋艦 最上、轟沈。
航空巡洋艦 熊野、轟沈。

532: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:18:45.50 ID:wZGaJVR/o

その信頼は重力を伴って……。



陽炎「みんな! 油断しないで……!」

初風「わ、わかってるいるわ……」

黒潮「たまらんなぁ。こんな戦い、あんまりや~きっついわぁ~……」

不知火「黒潮……口を動かすより手を動かしなさい」

不知火「前方に敵駆逐群あり。どうするの、陽炎」

陽炎「このまま押し切るわ!」

不知火「ふふ……いいわね。徹底的に追い詰めてやるわ!!」

黒潮「ほな、砲撃開始や~!」ドン

初風「早く消えなさいよ! てーっ!」ドン

陽炎「不知火! いくわよ! 攻撃!」ドン

不知火「……沈め!」ドン


駆逐イ級「!?」

駆逐ロ級「……ッ!」



ドッゴオオオン!!



陽炎「やったぁっ! 命中ね! 不知火!」

不知火「そうね、かげろ……」


ドゴン!



533: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:20:26.93 ID:wZGaJVR/o

不知火「……ッ?」

陽炎「し、不知火……?」

不知火「くっ……そこか!」ヒュン!


ズゴオォォォォン……!


潜水ヨ級「!?……、……ッ……」スゥー……


黒潮「潜水艦!?」

不知火「やっぱり、ね……」

初風「不知火姉さん……大丈夫、なの?」

不知火「こんなんで不知火は沈まないわ。敵駆逐群に包囲される前に抜けましょう」

黒潮「せ、せやね」

不知火「不知火は後方に付きます……先頭は引き続き陽炎でお願いします」

陽炎「わ、わかったわ。早いとこここを抜けましょう! 行くわよ皆!」

黒潮「出るでー!」

初風「出るわ!」


不知火「…………やはりさっきの魚雷は……致命傷だったわね」


陽炎「!? ……不知火、なんでついて来て無いのよ……!」


不知火「……不知火に落ち度でも?」



534: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:20:53.82 ID:wZGaJVR/o

陽炎「あのバカっ! 皆反転! 不知火がまだ……!」


敵駆逐群「……!!」バシュン

不知火「死なばもろとも……あなた達も一緒よ!!」バシュン




ゴオォォォーーーーン……!



陽炎「嘘、不知火……!」

黒潮「そんな、嘘やろ……」

初風「不知火、姐さん……!」



駆逐艦 不知火、轟沈。




535: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:21:59.41 ID:wZGaJVR/o

伊勢「……提督。もう前線は……崩壊したわ」

『……ッ!』

日向「これ以上の戦闘は、無駄な犠牲を生むだけだ……!」

『ぐっ……全艦隊、撤退……!』



『繰り返す! 全艦隊は速やかに撤退せよ!!』




――彼女達を海の底へと引きずり込むだろう。






―――
――――――




536: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:25:53.37 ID:wZGaJVR/o

――海上・空母機動艦隊――



加賀「あなた達は行きなさい。ここは私が引き受けます」

瑞鶴「……何を、言っているんですか? 加賀さん」

翔鶴「そうです! 加賀先輩を置いてなんていけません!」

加賀「足の遅い私を伴っていては、連中から逃れることはできないわ。
私はここで敵を迎えうちます……その隙にあなた達は戦線を離脱して」

瑞鶴「ふざけないで……言ったでしょう? 私は決してあなたを沈めないって!」

加賀「……それで、艦隊が全滅しては……意味がありません」

瑞鶴「だったら! あいつらを倒す方法を考えよう! きっと何か……まだ手はあるはず!」

加賀「……あなただってわかっているでしょう? 全員が全力を出して
一隻を沈めるのがやっとだった……もうこちらに勝ち目はないの」

瑞鶴「諦めるなって言ったじゃない……だから私は!」

赤城「ごめんなさいね、瑞鶴ちゃん……でもこれは諦めじゃない」

赤城「生きていれば、きっと……チャンスはやってくる。
だからこれはそのための、戦術的撤退……」

加賀「そうよ。あなた達が生きていれば、いずれ連中を倒す力を手に入れることができるはず
その意志を持ち続けていれば……それは諦めなんかじゃない」

瑞鶴「違う! 私は……私は、加賀さんを諦めたくない! 提督さんの言葉を忘れたの!?
生きて帰るということを第一に考えろって!」

加賀「……瑞鶴」


加賀「私はどちらにせよ、もう長くはない。だからこの身は、最後の力だけは、
……あなた達の為に使いたい」


瑞鶴「加賀さん……!」

翔鶴「加賀先輩を一人になんて、できません!」


赤城「一人にはさせないわ。私も共に残ります」



537: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:28:00.28 ID:wZGaJVR/o

翔鶴「赤城、先輩!?」

加賀「赤城さん……なにを!?」

赤城「そんなひどい怪我をしている加賀さんを一人ぼっちにはさせられないわよ
それに……加賀さん一人には、その役目……少し荷が重すぎるわ」

加賀「駄目ですっ……赤城さん、あなたは、あなただけは……!」

赤城「……ここで引けというの? 加賀さんを置いて私だけ引いたら
……一航戦の誇りに傷がつきます」

加賀「赤城さん……ッ!」

赤城「……金剛さん。二人のこと、頼めますか?」

金剛「どうしても行くっていうのデスか……?」

赤城「はい。こうするしか、艦隊が生き延びる方法はありません」

金剛「そう、デスか……」

瑞鶴「二人共、何言ってるのよ……!」

瑞鶴「もう、私達だけに重荷を背負わせたりしないって……言ったじゃないですか……」

瑞鶴「一緒に戦ってくれるって、そう言った……!」



瑞鶴「嘘だったんですか……!」



538: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:29:47.95 ID:wZGaJVR/o

赤城「嘘じゃないわ……私達はこれからも、共にあなた達と戦い続ける……」

赤城「肉体は滅びても、その意志は共にある……そう、一航戦の誇りとして」


赤城「一航戦の名を……あなた達に譲ります」

赤城「これからはあなた達が、一航戦となって皆を引っ張っていくのよ」


翔鶴「そんな……先輩方がいないと私!」


瑞鶴「いらない……そんなのいらないよ! 私は五航戦のままでいいよ!!」


瑞鶴「だから……一緒に、帰ってよ……!」



539: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:35:19.63 ID:wZGaJVR/o

レ級「ニッコォ……」



赤城「!! ……金剛さん、早く行ってください。今こうして話せているのは、
ただの連中の気まぐれに助けられているに過ぎません」

加賀「私達の全力を以って、敵を食い止めます……」

金剛「ワカリマシタ……全艦隊、撤退開始しマス……」

翔鶴「ぁ……先輩、私……!」

赤城「翔鶴ちゃん。あなた達には……また辛い想いをさせてしまうかもしれない
でも私は、あなた達の強さを知っている。……あなた達ならそれを乗り越えられる。
必ずやこの海に平和を取り戻してくれると確信している。
……だから、生きのびて」

翔鶴「……ぅ……わかりましたぁ! 一航戦・翔鶴として……先輩方に、恥じない戦いを……
戦いを……ぐっ……うぅぅぅっ……!」ボロボロ……

瑞鶴「いやよ! 嫌だ! 絶対に私はここに残る!」

加賀「はぁ……瑞鶴。よく聞きなさい」

瑞鶴「何よ!」

加賀「私はあなたに会えてよかった」


540: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:36:55.29 ID:wZGaJVR/o

瑞鶴「な……!」

加賀「私はあなたの言う通り、ミッドウェーであっさりと沈められた。
慢心と奢りで何もできないままに」

加賀「……でもこうして艦娘として再び生を受け、あなたと出撃する中で……
私はいつも全力を出して戦うことができた。それは瑞鶴、あなたというライバルがいたから」

加賀「全力で戦える。これほど幸せなことはなかった……今日の戦いなんて、
それはもう、満足したわ。欲を言えば、勝ちたかったけれども……」



加賀「ありがとう、瑞鶴。あなたのお陰で、私の存在は救われたのよ……」



瑞鶴「なんで今……言うのよ! やめてよ……!」

加賀「そんな私が、最後にしてやれることといったら……これくらいしかない。
だから私を惨めにさせないで。覚悟を、誇りを、汚さないで……お願い、あなた達を
……守らせて」

瑞鶴「うっ……うううう!!」

赤城「皆さん行ってください! 敵が動き出す前に!」

金剛「赤城……武運を」

赤城「ありがとうございます……」


金剛「……回頭! 最大船速で突き抜けるネ! みんな、遅れちゃNOなんだカラ~ッ!」


榛名「……赤城さん、加賀さん……すみません!」

翔鶴「……いくわよ、瑞鶴」


瑞鶴「……絶対に!」

瑞鶴「絶対に二人の意志は継ぐから!! だから……!」




瑞鶴「安心、して……ください……!」




加賀「……ありがとう、瑞鶴」



541: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:40:38.27 ID:wZGaJVR/o

赤城「行きましたか……」

加賀「……赤城さん。私は今でもあなたに引いてほしいと思っています」

赤城「言ったでしょ? そんなことをしては、一航戦の誇りが傷つきます」

加賀「一航戦の名はあの子達に譲りました」

赤城「じゃあ……私の個人的な感情かしら」

加賀「それはつまり……LOVEですか?」

赤城「かもね?」

加賀「ふおぉぉぉ!」ブシュ

赤城「ほらほら、傷口開いてるわよ」

加賀「すみません、私としたことが……」

赤城「……最期の時にこうして、加賀さんと肩を並べて戦える。
こんなに嬉しい事はありません」

加賀「私も同じ気持ちです、赤城さん」


レ級「ニタニタ……」

レ級「ニヤニヤ……」


赤城「さて……」

赤城「……行きましょうか、加賀さん!

加賀「ええ……」



赤城「攻撃隊……発艦! 最後の一航戦の誇りを刮目なさい!」

加賀「ここは譲れません! 最後の一航戦の誇りにかけて!」





こうして、赤城と加賀は……空母機動艦隊の残存戦力を逃がすその役目を全うし……



海に、沈んでいった。



542: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:44:52.56 ID:wZGaJVR/o

海戦は泊地の決定的な敗北だった。海戦の大局はここに決し、艦隊は多大な被害を被ったのだった。

それからいくつかの時が流れて……。



――泊地・執務室――



提督「…………」


彼は眺めていた。先の海戦で失った艦娘達を。


・戦艦
金剛 榛名
伊勢 日向

・空母
赤城× 加賀× 翔鶴 瑞鶴
龍驤× 瑞鳳

・巡洋艦
最上× 熊野×
五十鈴 木曾 天龍 川内× 神通

・駆逐艦
吹雪× 初雪 叢雲 磯波×
綾波 
雷 電
若葉
白露 時雨 村雨 夕立  
陽炎 不知火× 黒潮 初風
朝潮 大潮× 満潮 荒潮×


金剛「……沢山、沈みマシタ……」

金剛「沢山の仲間が、あの海に沈んでいきました……」

提督「そうだな……」

提督「これから、どうなるのだろう……我々はいつまで戦い続けなければ……」

金剛「提督がそんな事言っちゃ、NOデスヨ?」

提督「すまんな……失ったものがあまりにも大きすぎて
……少し、弱音を吐いてしまったよ」



提督「……彼女は、弱音を吐いてくれるだろうか?」


543: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:45:56.08 ID:wZGaJVR/o

――泊地・駆逐艦寮/吹雪・初雪・磯波部屋――


ガチャリ


電「初雪さん、調子はどうですか……?」

雷「おかゆ持ってきたわy……」


ぶらん……ぶらん……


初雪「……」


電「え……?」

雷「電っ! 見ちゃ駄目!!!」




皆さん、ごめんなさい。
私、もう怖い。戦うのが怖い。海に出るのが怖い。
海に出るくらいなら、私、吹雪達の所にいきます。

                   初雪
         [駆逐艦 初雪が残した遺書より]




駆逐艦 初雪、自室にて首を吊って自殺している所を駆逐艦雷らに発見される。



544: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:47:01.71 ID:wZGaJVR/o

――泊地・空母用射的演習場――



瑞鳳「はぁ……ここもすっかり寂しくなっちゃったよ、龍驤ちゃん」

瑞鳳「ぬりかべでもなんでもいいから、化けて出てきてくれないかなぁ?」

瑞鳳「……ツッコミがつかれたって言うなら、私が代わりにツッコミしてあげるし」

瑞鳳「胸のサイズだって、龍驤ちゃんの方が大きいってことにしておいてあげるし」

瑞鳳「だから」



瑞鳳「もう一度声を聞かせてよ……龍驤ちゃん」




545: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:48:25.62 ID:wZGaJVR/o

――泊地・港――



翔鶴「瑞鶴」

瑞鶴「あ……翔鶴姉」

翔鶴「またここにいたの? いつまでもこんな所にいると、風邪を引いてしまうわよ?」

瑞鶴「そうだよね……ごめん」

翔鶴「……瑞鶴、あなたが気に病むことはないわ。あの戦いでは、皆が皆、全力だった。
誰が悪いなんてない……ただ敵が、あまりに強大すぎただけ……」

瑞鶴「……わかってるよ」

瑞鶴「わかってる……感傷に浸ってばかりもいられない。私達は、前を向いていかなくちゃいけない」

瑞鶴「どんなに辛くても、弱音を吐いてなんかいられない。だって私達は一航戦なんだもん
一航戦の遺志を受け継いだ私達の、諦めないその姿勢がみんなを導くんだから……」

翔鶴「瑞鶴……」

瑞鶴「約束したんだ……決して諦めないって。だから絶対に、深海棲艦になんか負けない」


瑞鶴「たとえそれが……地獄であっても! この意志は折れはしない!
少しでも多くの勝利を刻むこと……それが、散っていった皆への、手向けとなる!」


翔鶴「瑞鶴、あなた……」




決意をその心に誓う瑞鶴のその姿は、


まるで、かつての加賀のようだった。



546: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 19:49:43.18 ID:wZGaJVR/o
NEXT【装甲空母は砕けない】

548: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 20:18:35.68 ID:gh+7HxXGo
oi
misu
ミス
おい
これどうやってもハッピーエンド無理だろ
おい
無視すんな
紀伊店のか
おい

549: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 20:32:47.68 ID:wZGaJVR/o
no title

550: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 20:33:23.59 ID:eLxXfphR0
中編と比べてこのテンションよ。このメリハリは本当に素晴らしい。初雪の最期は衝撃的だったけど、過酷な戦場ではあってもいいのかな、と感じた。
いやぁ、本当にいい展開だ

551: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 21:00:12.18 ID:2iBkbduzo
まさに終末

552: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 21:03:54.02 ID:F/kgkD5W0
終末の名は伊達ではなかった

553: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 21:06:51.94 ID:4sZJrggro
レイテ沖海戦やめーや
やめーや…

556: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 21:45:47.53 ID:l6v4zEZYo
乙です

557: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/23(日) 22:42:38.04 ID:JVRbdrD9o

休日にこれだけの量を書き貯めした>>1に敬礼

560: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 11:13:12.85 ID:Se87fVVAO
「週末」ならどんなに良かったか

次回作は 笑いあり涙ありのほのぼのハートフルコメディだなっ!(願望)

561: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 13:27:58.21 ID:of/uDZ8I0
もうハートフルボッコだよ

562: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 21:58:43.55 ID:eV54CHsao
no title

563: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 22:02:44.76 ID:eV54CHsao
【大海戦のその後に~雪風補足~】


雪風「雪風、修理が完了いたしました!」


泊地に響き渡る、少女の声。それは重く沈んだ泊地の空気に相反するように
浮き上がり、雪風を孤立させる。


天龍「あぁ、雪風……お疲れ様……」

雪風「……?」


彼女達の顔に映るのはただただ疲労の色ばかりで……

摩耗しきった彼女達を見て、雪風はどうしようもなく不安になった。


雪風「あの……一体何が……?」オロオロ

若葉「若葉だ。少しこっちに来い」

雪風「えっ……、な、なんですかぁ?」

若葉「……お前は修理でドックにいた。だからあの海戦には参加していない
そんなお前が事情を知らないのも無理は無い」

雪風「……その口ぶりでは、先の海戦は……」


若葉「敗北という言葉すら生ぬるい、ひどい戦いだった」


雪風「……!」


564: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 22:05:37.76 ID:eV54CHsao

若葉「沢山の艦娘が壮絶な最後を迎えた。絶望的な状況だった。故に皆、精神が不安定だ。
……特に姉妹艦が沈んだ奴は辛いだろう、暫くそっとしておいてやれ」

雪風「雪風は……そんな時、何も出来ずにドックで休んでいたんですね……」

若葉「気に病むな。あの戦いでは皆が死力を尽くした。誰かに責任があるだなんて
誰も考えてはいない。実際、お前がいようがいまいが状況は変わらなかった」

若葉「寧ろ出撃しなかったのは、ある意味幸いだ。出撃していたら、
お前もただではすまなかったかもしれない」

雪風「……こんな時に、要らない幸運を発揮してしまったということですね……」

若葉「果たして本当に幸運か?」

若葉「この先は更に過酷な戦いが待っている。いっそ沈んだほうが楽だったかもしれない」

雪風「……雪風は、沈みません」

雪風「たとえどんなに辛い運命が待っていようとも……それから目を背けることだけは
したくないんです!」


雪風「その為に雪風の……幸運はあるんです!」


若葉「雪風。おまえは」



本当は幸運なんかじゃ、無いのかもしれないな。





565: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/24(月) 22:18:59.56 ID:eV54CHsao
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